
仕事ができる人とは?
今回は「仕事ができる人」の定義について、少しお話しします。
もちろんポジションや役割によって多少変わる部分はありますが――
『決められたことを、決められた通りにやる』
これを「仕事ができる」と思っている人が一定数います。
上司にも、部下にも、同僚にも、どこの会社にもだいたいいますよね。
でも僕はそうは思いません。
もちろん決められたことをしっかりやることも大切です。
でもそれは「仕事ができる」とは違うと思っています。
それは「作業ができる」ということです。
よく仕事と作業をごちゃまぜにする人がいますが、
旧・中澤塾では「仕事と作業は別物」だと教えてきました。
作業は訓練すれば誰でも習得できるもの。
例えばデータ入力なんて、僕がやろうが、あなたがやろうが、
もっと言えばアルバイトを雇っても十分こなせる内容です。
そういったものを「仕事」だとは呼びたくありません。
では、仕事とは何か?
――これはまた別の記事で詳しくまとめたいと思います。
さて、本題に戻って、
「仕事ができる人」とはどんな人か?
僕はアクシデントに強い人だと思っています。
トラブルが起きたとき、イレギュラーな状況に直面したとき――
あなたはパニックにならずに立ち回れますか?
「決められたことしかできない人」は、
とっさの判断や対応が苦手な傾向があります。
なぜなら、マニュアルにないことは自分で考えて答えを出さなければならないからです。
昔、僕が所属していたある会社はかなりの大企業でした。
マニュアル至上主義で有名な会社でもあり、
何百ページにも及ぶマニュアルが存在していました。
ほとんどの判断が「マニュアルに記載があるかどうか」。
当時、若かった僕はそれにものすごく違和感を持っていました。
今でもすべてに納得しているわけではありません。
マニュアルだけを「正」としてしまうと、人は考えることをやめてしまうんですよね。
マニュアル通りのことしかやらない、できない。
それでは会社は成長しません。
もちろん、中にはマニュアルの枠を飛び越えて活躍する人もいます。
でも、そういう人はごく一部。
ちなみに、僕自身はマニュアル外のことをかなりやっていました。
ただ、上司までもがマニュアル至上主義だったため、
当時は煙たがられたり、腫れ物のように扱われることも多かったですね(笑)。
とはいえ、かなり上位職の方々には、逆に可愛がっていただきました。
やはり枠を飛び越える姿勢は、見る人はちゃんと見てくれているんだなと今でも思います。
大きな会社では、
「マニュアルを読んで作業ができた=自分は仕事ができる」と勘違いしていた人が多かったですね。
僕は自分の部下たちにはそういう認識を持ってほしくなくて、かなり力を入れて教育していました。
マニュアルはもちろん頭に入れておくべき。
その上で、さらにその先を見据えるべきです。
マニュアル外のイレギュラーな事態にどう対処できるのか――
そこに本当の価値があると僕は思います。
マニュアル通りにやれる人がすごいのではありません。
そのマニュアルを作った人がすごいんです。
マニュアル作成側は、すでに枠の外にいる人間なんですよ。
だったら、自分も「マニュアルを作る側」に回らないと。
敷かれたレールの上を走るのではなく、自分で道を作りましょう。
「守破離」の精神に近いのではないでしょうか。
- 守:教え(マニュアル)を守る
- 破:その枠組みを破る
- 離:新たな道を追求する
そんな姿勢が本当に仕事ができる人に必要だと思っています。
「マニュアルにはこう書いてあるけど、本当にそうなのか?」
「もっと良い方法はないか?」
与えられた情報に満足せず、常に疑問を持つ。
それが次のステップに進むカギです。
もし、もっと詳しく話してみたい方がいたら、
ぜひお問い合わせからメッセージくださいね。
POINT
マニュアル通りだけでは成長しないということ。