プレイングマネージャーの本質とは?率先垂範の誤解と正しいチームづくり

プレイングマネージャーの本質とは?率先垂範の誤解と正しいチームづくりの考え方

なぜ今、プレイングマネージャーの誤解が多いのか?

最近、「プレイングマネージャー」という言葉を耳にする機会が増えてきました。現場でも 「プレイヤー業務をこなしながらマネジメントも行う」 という役割を求められるケースが多くなっています。

しかしその一方で、「結局何をすればいいの?」 と悩む方や、誤った解釈のまま苦しんでいるケースも多く見られます。

特に多いのが、「率先垂範」=「何でも自分がやればいい」 という勘違い。はたして、それが本当にプレイングマネージャーの役割なのでしょうか?

プレイングマネージャーとは何か?本来の定義を整理しよう

プレイングマネージャーとは、その名の通り:

  • プレイヤー(現場実務者)
  • マネージャー(チーム管理・育成者)

この 2つの役割を兼任するポジション です。

つまり、自分が手を動かす場面もありつつ、チーム全体の成果を最大化するために 「育成」「チームビルディング」「マネジメント」 も行う。

どちらか一方だけに偏ってはいけない のです。それが 「プレイングマネージャーの本質」 だと私は考えます。

率先垂範=「何でも自分がやる」ではない

「率先垂範」という言葉は確かに 理想的なリーダー像 を表しています。ですが、多くのプレイングマネージャーが ここを誤解している のが現実です。

率先垂範とは「行動規範・価値観・姿勢」を示すこと。

「なんでも自分が最前線でやること」ではありません。

実際、自分が一番動き回っていないと落ち着かないというマネージャーも多いですが、それは チーム全体を育てる機会を奪っているのと同じこと。

マネジメント業務にきちんと時間を割き、チームを整える・育てる ことこそが、「率先垂範」の本当の意味につながります。

POINT

率先垂範とは「自分の役割」を模範的に見せること。現場で一緒に作業することではない。

僕の経験から見た「持たざる者」がなぜ消えていくのか?

僕が会社員時代、自分の仕事が優秀だったから出世していった人間を何人も、何十人も見てきました。

ですが、 リーダーシップがない・自分よがりな人間 は、その後のステージでは ことごとくつまずいていきました

「かつての輝きはどこへ?」という状態になるケースも多かったです。

正直、そういうタイプを出世させた上司にも 見る目がなかった と思っています。

逆に、僕が 手塩にかけて昇格させた部下たち は、事前に 「その先のステージ」を見据えて育てていた ので、昇格後も チームをまとめ、しっかり成果を出していました。

「プレイングマネージャーの本質」を理解しているかどうか。 その差が、現場では本当に大きな違いになります。

💡 出世は「個の優秀さ」だけではダメ。次のステージ=チーム全体を育てる力が問われます。

「役割と報酬のバランス」を意識せよ。現場に混ざりすぎてはいけない理由

もし僕が経営者だったとして、マネージャーが末端従業員に混ざって一緒に作業している姿を見かけたら、
「早く任せて仕事してくんない?」 と声をかけると思います。(笑)

これは冷たいわけでも、嫌なやつだからでもありません。
理由があります。

マネージャーと現場スタッフでは、報酬がまったく違います。

同じ業務を一緒にやっていたら、
「なぜ自分より高い報酬の人が同じ仕事をしているのか?」
と現場メンバーが納得しないのは当然です。

もちろん、あなた(マネージャー)の方が現場作業のクオリティは高いのは理解しています。

でも、求めているのはそこではない のです。

「あなたのクオリティで、部下が業務を自立してこなせるように育成・指導する」
それが あなたの本来の役割 です。

POINT

マネージャーは「現場に混ざって自分がやる」のではなく、「部下に任せる」ことが最大の成果。

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