
8050問題…心道塾は「引き出し屋」ではありません
最近、Yahoo!ニュースでこんな記事を見かけました。
👉 8050問題につけ込む悪質業者に注意
80代の親が、50代の引きこもりの息子をどうにかしようと、400万円もの費用を支払い、「引きこもり支援」と名乗る業者に息子を預けたという話です。
しかし、その実態は郊外のボロ家に監禁され、食事はコンビニ弁当。支援と言えるようなプログラムなどなく、ただ時間が過ぎるだけ。最終的には本人が自力で戻ってきたというものでした。
正直、こんなものに400万円支払うこと自体がおかしいと私は思います。
もちろん、親として焦る気持ち、どうにかしたい気持ちは痛いほどわかります。
しかし、冷静に考えれば、そんな高額で、本人の意思も尊重しないような手段で、人は変われるわけがないんです。
行政相談は基本。でも限界もある
この記事でも弁護士が言っている通り、まずは行政に相談すべきです。
ただ、役所がやってくれるのは制度や支援情報の案内くらいで、「じゃあ明日から生活を変えましょう」という実務までは踏み込みません。
だから、多くの親御さんが、最後は民間の施設に頼るという選択になるのも理解できます。
では、どこに頼るべきか。
それは、その施設がどういう考え方で、どういう方針で本人と向き合うのか。
そして、費用についても誠実に説明しているかどうか。ここが判断基準です。
心道塾は「引き出し屋」とは真逆です
正直に言いますが、私は「引き出し屋」と呼ばれるような業者と一緒にされたら怒ります。
それくらい、心道塾という場に誇りを持っています。
私たちは、本人を無理やり引きずり出して施設に押し込むようなやり方は一切しません。
何度も何度も本人と顔を合わせ、人間関係をつくり、信頼を積み重ね、
「ここなら、少し預けてもいいかな」「ここでなら、もう一度やってみようかな」
そう思ってもらうことから始めます。
親御さんからすれば、そんなやり方は「悠長だ」「甘い」と思われることもあるでしょう。
でも、考えてみてください。
自分の人生を一時とはいえ他人に預けるんです。
そこに納得も覚悟もなく預けられたら、うまくいくわけがありません。
これは本人だけでなく、ご家族も同じ。
「この施設なら、信じられる」「任せてみよう」
そう思ってもらえる関係を作ることこそが、第一歩なのです。
■ 民間施設に頼るなら、こんな場所を選んでほしい
- ✔ 支援方針が明確か(強制?自発?)
- ✔ 料金体系が誠実に開示されているか
- ✔ 卒業までのビジョンが説明されているか
- ✔ 親・本人との対話を大切にしているか
引きこもり支援、8050問題の解決なんて、魔法みたいに一瞬でできるものじゃありません。
それでも、焦らず、確実に。あなたの大切な人の未来が変わるよう、私たちは誠実に向き合っています。
■ 余談ですが…
ちなみに、ニュースでは「コンビニ弁当ばかり」という話も出ていましたが、
私はコンビニ、個人的にはよく利用しますし、美味しい物も結構あると思っています(笑)。
心道塾でもたまに、金曜や土曜の夜に皆で雑談をしながら、こっそり夜食としてコンビニフードを買い漁ることもあります。
そんなちょっとした時間も、施設生活の中での「楽しい思い出」になってくれたらと思っています。