
初めて部下を持つあなたへ
今回は、初めて部下を持つ方へ向けたお話です。
「上司になったけれど、何から始めたらいいのかわからない」
「部下とうまく接する自信がない」
そんな不安やプレッシャーを感じている方も多いのではないでしょうか。
入社した頃は、何も分からなかったはずのあなたが、今こうして「上司」と呼ばれる立場になったということは、
これまでの努力や積み重ねがしっかり評価された証です。
誰もが上司になれるわけではありません。
一つ階段を上がったこと、それは紛れもない事実。
本当によく頑張ってきたんだと思います。
まずはおめでとうございます。
ここからが本番
……そして、ここからが本番です。
ようやくチュートリアル終了。本ステージのスタートです。
「え、なぜチュートリアル?」
そう思った方もいるかもしれません。
実は、自分の仕事が一人前にできるというのは、すでに「できて当たり前」と見なされる世界に入ったということなんです。
今後は、あなた自身のパフォーマンスだけでなく、
チーム全体の成果も評価されていきます。
つまり、求められる役割が変わってきます。
プレイヤーから、マネージャーへ。
個人成果から、チーム成果へ。
ここからは、+αの力を持った人が評価され、さらに成長していけるステージです。
+αを持たないままだと、この先には進めません。
僕が会社員時代、自分のことがきっちり出来て出世していく人間を何人も、何十人も見てきました。
けれど、リーダーシップがない、自分よがりな人間は、ことごとくその後のステージでつまずいていきました。
「かつての輝きはどこへ?」という状態になるケースも多かったですね。
まあ、そういうタイプを出世させた上司に、そもそも見る目がなかったとも正直思っていますが。
逆に、僕が手塩にかけて昇格させてきた部下たちは、
事前にその先のステージを見据えて指導してきたので、
いざ昇格しても問題なくチームをまとめ、結果を出していました。
結局、上司になってから急に何かができるようになるわけではないんです。
普段から、+αを意識して行動し、周囲の信頼を積み上げているかどうか。
その差が、こういう場面で大きく表れてきます。
厳しいようですが、出世した以上、あなたはもうその世界に足を踏み入れたのです。
まず意識すべきこと
では上司1年目の今、何を意識すればよいのでしょうか。
1つ、ぜひ心に留めておいてほしいのが――
自分の強み・弱みを理解すること。
そして、部下となる方々の強み・弱みもきちんと把握することです。
強みは活かし、弱みはチームで補い合う。
それが、良いチームづくりの基本です。
部下一人ひとりの個性や特性を知り、
その人が活躍できる場や役割をつくることが、
上司としての大切な仕事になります。
「リーダーシップは才能ではなくスキル」です。
経験を積めば、誰でも磨くことができます。
焦らず一歩ずつ
きっと、大変なことはたくさんあるでしょう。
初めて部下を持つと、
「こんな時、どう指導すればいいのか」や、
「どうやって信頼関係を築いていけばいいのか」など、
悩む場面が多々出てきます。
ですが、こうして積み上げていく経験は、今後の大きな財産になります。
部下が成長する姿を見た時、
チームとして成果が出せた時、
その達成感ややりがいは、きっとこれまでとは違った喜びになるでしょう。
負けずに、焦らず、一歩ずつ進んでいってください。
心道塾は応援しています。
POINT
+αの力を身に付け、チームを育てる上司になろう。
塾長より
こちらは旧・中澤塾時代の記事ですが、心道塾でも「+αの力」やチームで動く意識は大切にしています。
ただし、心道塾に来る子たちは必ずしもリーダーになることが目的ではありません。
自分自身がリーダーにならなくても、
黒子のように周囲を活かす存在になるのも、とても価値あることだと僕は思っています。
集団生活の中で協調性を学び、
他者への配慮ができる存在になってもらえたら嬉しいですね。
それぞれの「自分なりの+α」を見つけてもらえたらと思います。